お悩み相談集

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TROUBLE

2026.08.26

「もう年だから、手術なんてしなくていいんじゃない?」と言われました

「他の病院ではやらなくていいと言われました」

ある日の診察室で

先日、80代の患者さんからキャンセルのお電話をいただきました。

「他で診てもらったら、やらなくても良いでしょうと言われました」
「遠くから通うのも大変だし、年も年だし……」

正直に言うと、この言葉を聞いて驚きはしませんでした。同じような相談を、私はこれまで何度も受けてきたからです。そして今日は、この方の言葉をきっかけに、少し立ち止まって考えてみたいことを書いてみます。

「やらなくていい」は、間違っていないことが多い

まず誤解のないように言っておきたいのですが、「経過観察でよい」という他院の判断は、多くの場合、医学的に間違っていません。

下肢静脈瘤は、命に関わる病気ではありません。症状が軽度で、日常生活に大きな支障がなければ、「無理に治療しない」という選択肢は十分に合理的です。特に80代というご年齢であれば、

– 通院そのものが身体的な負担になる
– 治療によって得られる生活の質の向上より、通院の負担の方が大きい可能性がある
– 他に優先すべき健康上の課題がある

といったことは、当然考慮されるべきことです。医師によって重視する基準が違うのは、静脈瘤治療が「絶対にやらねばならない治療」ではなく、「生活の質を選ぶ治療」だからこそ起こることでもあります。

それでも、一度立ち止まってほしいと思う理由

一方で、私たちのクリニックとして大切にしていることがあります。それは、「治療するorしない」の判断は、症状と本人の希望から決めるべきであって、「通院が大変だから」という理由だけで決めるべきではない、ということです。

静岡市まで通うのは、確かに大変です。年齢を重ねれば、なおさらそうでしょう。ですが、この「大変さ」は治療の必要性とは別の軸の話です。もし本当に治療が不要な段階であれば、それは距離に関係なく「不要」ですし、逆に今後進行のリスクがある状態であれば、通院の負担だけを理由に治療機会を手放してしまうのはもったいないことだと考えます。通院は5回ほどで終わるので、永続的なものではありません。

高齢の患者様ほど、

– むくみや皮膚の変化が転倒リスクにつながる
– 進行すると潰瘍やうっ滞性皮膚炎などQOLを大きく下げる合併症に至ることがある
– 一度悪化すると、その時点での治療負担はむしろ大きくなる

といった側面があるため、「年だから」は治療を諦める理由ではなく、むしろ「今の状態を見極めておく理由」になり得ます。

 大切なのは、「誰の言葉を信じるか」ではなく「何を基準に決めるか」

こうした場面で、患者様が一番迷われるのは、「A先生とB先生、どちらを信じればいいのか」という点だと思います。ですが、本当に大切なのはそこではありません。

大切なのは、

1. 今の静脈瘤がどの段階にあるのか(見た目の問題か、進行性の血流障害か)
2. 治療しない場合、今後どんな経過をたどりうるのか
3. 通院の負担と、放置した場合の将来的な負担、どちらが本人にとって現実的か

という3点を、ご本人が納得できる形で整理することです。それさえ整理できれば、「やる」も「やらない」も、どちらも正しい選択になり得ます。

ご提案

今回のようなご相談をいただいたとき、「では治療を続けてください」とは申し上げません。かわりに、

– 現状の評価をもう一度きちんとお伝えし
– 「今やめても大きな問題がないケース」なのか「今後注意が必要なケース」なのかを明確にし
– そのうえでご本人とご家族が納得のいく決断をされるお手伝いをする

ことを大切にしています。通院が難しいという事情は、決して軽んじられるべきものではありません。ですが、「もう年だから」という言葉だけで治療の可能性を閉じてしまう前に、一度、今の状態を正確に知っていただきたいと思っています。90代後半の患者さんも治療をされ、今は足が軽くなって喜んでもらっています。「もっと早くやればよかった」と仰ったことが印象的でした。

手術というと大変なイメージがあるかもしれませんが、日帰りカテーテル治療は30分ほどで終わるため、身体への負担はとても少ないのです。内科のドクターは手術のことをほとんど知りませんから二の足を踏むのは仕方がないかもしれませんね。かかりつけの医者が病気のことはなんでも知っていると思ってしまうのも危険なことです。

下肢静脈瘤の治療について、他院での診断とのセカンドオピニオンをお求めの方、通院のご負担についてご相談されたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町8−1
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13:00 - 16:30×××

おもに手術となり、外来は午前中となります。
月に一度、無料静脈瘤チェックを開催。日時はお知らせをご覧ください。

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