院長コラム

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2025.02.04

「足の動脈瘤」と思ったら、それは静脈瘤かも?

「先生、足の血管がボコボコしてきたんですが、これは動脈瘤でしょうか?」

こんな質問をされることがよくあります。

しかし、実際には 「足にできる動脈瘤」は非常にまれで、多くは「下肢静脈瘤」 です。

なぜ、このような誤解が生まれるのでしょうか?

そして、静脈瘤とはどんな病気なのでしょうか?

1. 「動脈瘤」と「静脈瘤」はまったくの別物!

動脈瘤とは?

動脈瘤とは、動脈の壁が弱くなり、こぶ状に膨らんでしまう病気 です。

動脈は 心臓から全身に血液を送り出す血管 で、高い血圧がかかります。

そのため、動脈瘤が大きくなると 破裂のリスクがあり、命に関わる ことがあります。

特に危険なのは、

脳動脈瘤 → 破裂すると脳出血やくも膜下出血のリスク

大動脈瘤 → 破裂すると大量出血で命に関わる

一方、足(下肢)の動脈瘤は非常にまれ です。

そのため、足の血管がボコボコしている場合、それは 「動脈瘤」ではなく「下肢静脈瘤」 の可能性が高いのです。

下肢静脈瘤とは?

下肢静脈瘤は 静脈の弁が壊れて血液が逆流し、血管が膨らんでしまう病気 です。

原因: 立ち仕事・遺伝・加齢・妊娠など

症状: 足の血管が浮き出る、むくみ、だるさ、こむら返り

危険性: 破裂することはないが、放置すると皮膚炎や潰瘍の原因になる

2. なぜ「足の動脈瘤」と誤解されるのか?

足の血管が膨らむと「動脈瘤では?」と思うのも無理はありません。

でも、動脈瘤は 内側に隠れて見えない ことが多いのに対し、静脈瘤は 表面に浮き出て見える という大きな違いがあります。

誤解しやすいポイント

「血管が膨らんでいる=動脈瘤」 というイメージ

「血管の病気=すべて危険」 と思いがち

メディアで「動脈瘤」の話はよく聞くが、「静脈瘤」はあまり知られていない

しかし、ほとんどの場合、足の血管がボコボコしている=静脈瘤 です。

3. 「放置してもいいの?」— 静脈瘤は自然に治る?

「静脈瘤は放っておいても大丈夫?」

「運動したら治りますか?」

自然に治ることはありません!

下肢静脈瘤は 一度悪化すると元に戻ることはなく、徐々に進行 します。

そのため、早めの治療や予防が大切 です。

治療方法は?

🩵 軽症なら…

• 弾性ストッキングで血流をサポート

• 足を上げて寝る(血液の流れを改善)

• 適度な運動(ふくらはぎの筋肉を鍛える)

🔴 進行したら…

レーザー治療高周波治療(日帰りで治療可能)

• 硬化療法による注射での治療(日帰りで治療可能)

静岡静脈瘤クリニックでは、これらの治療を提供しています。

4. 「足の血管が気になる」— こんな場合は受診を!

次のような症状がある場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。

血管が浮き出てボコボコしている

足がむくみやすい・重い・疲れやすい

寝ている間にこむら返りが起こる

足の皮膚が黒ずんできた

こうした症状がある場合、静脈瘤が進行している可能性があります。

「まだ大丈夫」と思って放置せず、早めにチェックしましょう!

 

まとめ

足にできるのは「動脈瘤」ではなく、ほとんどが「下肢静脈瘤」
動脈瘤は破裂のリスクがあるが、静脈瘤は主に足の症状がつらい病気
静脈瘤は自然に治らないので、気になる場合は早めの治療を!

足の血管が気になったら、ぜひ専門のクリニックで相談してください。
当院では、無料で5分の簡単な超音波検査を行い静脈瘤かどうかをチェック できます。

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