COLUMN
「先生、足の血管がボコボコしてきたんですが、これは動脈瘤でしょうか?」
こんな質問をされることがよくあります。
しかし、実際には 「足にできる動脈瘤」は非常にまれで、多くは「下肢静脈瘤」 です。
なぜ、このような誤解が生まれるのでしょうか?
そして、静脈瘤とはどんな病気なのでしょうか?
1. 「動脈瘤」と「静脈瘤」はまったくの別物!
動脈瘤とは?
動脈瘤とは、動脈の壁が弱くなり、こぶ状に膨らんでしまう病気 です。
動脈は 心臓から全身に血液を送り出す血管 で、高い血圧がかかります。
そのため、動脈瘤が大きくなると 破裂のリスクがあり、命に関わる ことがあります。
特に危険なのは、
✅ 脳動脈瘤 → 破裂すると脳出血やくも膜下出血のリスク
✅ 大動脈瘤 → 破裂すると大量出血で命に関わる
一方、足(下肢)の動脈瘤は非常にまれ です。
そのため、足の血管がボコボコしている場合、それは 「動脈瘤」ではなく「下肢静脈瘤」 の可能性が高いのです。
下肢静脈瘤とは?
下肢静脈瘤は 静脈の弁が壊れて血液が逆流し、血管が膨らんでしまう病気 です。
✅ 原因: 立ち仕事・遺伝・加齢・妊娠など
✅ 症状: 足の血管が浮き出る、むくみ、だるさ、こむら返り
✅ 危険性: 破裂することはないが、放置すると皮膚炎や潰瘍の原因になる
2. なぜ「足の動脈瘤」と誤解されるのか?
足の血管が膨らむと「動脈瘤では?」と思うのも無理はありません。
でも、動脈瘤は 内側に隠れて見えない ことが多いのに対し、静脈瘤は 表面に浮き出て見える という大きな違いがあります。
❌ 誤解しやすいポイント
• 「血管が膨らんでいる=動脈瘤」 というイメージ
• 「血管の病気=すべて危険」 と思いがち
• メディアで「動脈瘤」の話はよく聞くが、「静脈瘤」はあまり知られていない
しかし、ほとんどの場合、足の血管がボコボコしている=静脈瘤 です。
3. 「放置してもいいの?」— 静脈瘤は自然に治る?
「静脈瘤は放っておいても大丈夫?」
「運動したら治りますか?」
✅ 自然に治ることはありません!
下肢静脈瘤は 一度悪化すると元に戻ることはなく、徐々に進行 します。
そのため、早めの治療や予防が大切 です。
治療方法は?
🩵 軽症なら…
• 弾性ストッキングで血流をサポート
• 足を上げて寝る(血液の流れを改善)
• 適度な運動(ふくらはぎの筋肉を鍛える)
🔴 進行したら…
• レーザー治療 や 高周波治療(日帰りで治療可能)
• 硬化療法による注射での治療(日帰りで治療可能)
静岡静脈瘤クリニックでは、これらの治療を提供しています。
4. 「足の血管が気になる」— こんな場合は受診を!
次のような症状がある場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。
✅ 血管が浮き出てボコボコしている
✅ 足がむくみやすい・重い・疲れやすい
✅ 寝ている間にこむら返りが起こる
✅ 足の皮膚が黒ずんできた
こうした症状がある場合、静脈瘤が進行している可能性があります。
「まだ大丈夫」と思って放置せず、早めにチェックしましょう!
まとめ
• 足にできるのは「動脈瘤」ではなく、ほとんどが「下肢静脈瘤」
• 動脈瘤は破裂のリスクがあるが、静脈瘤は主に足の症状がつらい病気
• 静脈瘤は自然に治らないので、気になる場合は早めの治療を!
足の血管が気になったら、ぜひ専門のクリニックで相談してください。
当院では、無料で5分の簡単な超音波検査を行い静脈瘤かどうかをチェック できます。
初診以外のご予約・ご相談は、
お電話でのみ承っています。
〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町8-1
サンローゼビル2階
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