院長コラム

院長コラム

COLUMN

2026.04.07

ようやく訪れる「自分のための時間」

4月に入り、静岡の街もすっかり春めいてきました。伝馬町の交差点側の窓から差し込む光も随分と柔らかくなり、少しだけ時間の流れがゆったりと感じられる季節です。

日々、診察室で患者さんと向き合っていて、ふと感じることがあります。当院に足を運んでくださる患者さんは、70代前後の方がとても多いのです。
なぜだろうかと考えてみると、下肢静脈瘤という病気の「特殊性」に行き着きます。
この病気は、基本的に命に直結するものではありません。足がだるい、夜中によくつる、血管がボコボコと浮き出て見た目が気になる……。確かな不快感はあるものの、「痛くて一歩も歩けない」というほどではないため、どうしても治療の優先順位が下がってしまうんですね。

70代という年齢は、多くの方にとって、人生の大きな「役割」を一つ終えられたタイミングなのだと思います。
若い頃は子育てや仕事に奮闘し、その後はご両親やパートナーの介護に追われる。ご自身の体の不調はいつも後回しで、「まあ、歩けるからいいか」と、浮き出た血管をズボンの下に隠しながら、ただひたすらに誰かのために走り続けてきた足。
子どもたちが無事に巣立ち、見送るべき人を見送り、ふと立ち止まって自分の足元を見たとき。
ようやく、「あぁ、そろそろ自分の体のケアをしてあげよう」と思える余裕が生まれたのだと思います。

診察室で、「何十年も気になっていたんだけど、やっと自分の時間ができたから治そうと思って」と、少し照れくさそうに笑う患者さんのお顔を見るたび、私はその足に刻まれた歴史の重みに、深い敬意を抱かずにはいられません。

だからこそ、私はこの治療に特別なやりがいを感じています。
私たちの仕事は、単に血管のコブを治すことだけではありません。長年、自分のことを後回しにして踏ん張ってくれた足に、「お疲れ様でした」というご褒美を届けることだと思っています。
ずっとズボンで隠していた足を気にすることなく、今年の春は少し遠くまで旅行に行ってみようか。
そんな風に、皆さんの新しい「自分のための人生」が軽やかに歩み出せるよう、そっと背中を押すお手伝いができれば、これほど嬉しいことはありません。
足のことで少しでも気になることがあれば、いつでもふらりと相談にいらしてください。
ご自身の体を一番に労わる時間は、もう十分にやってきているはずですから。

関連記事
ご予約・お問い合わせ
CONTACT

静岡静脈瘤クリニック

〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町8−1
サンローゼビル 2階

診療時間
9:00 - 11:30××
13:00 - 16:30×××

おもに手術となり、外来は午前中となります。
月に一度、無料静脈瘤チェックを開催。日時はお知らせをご覧ください。

※完全予約制
※ご来院の際はマイナ保険証と資格情報のお知らせ、または資格確認書(健康保険証)、お薬手帳をご持参下さい。
※駐車場はございません。お近くのパーキングエリアをご利用いただくか、公共交通機関をご利用ください。(提携駐車場はありません)

※患者様へのご案内(保険医療機関における書面掲示)
・明細書について
当院は療担規則に則り明細書については無償で交付いたします。
・一般名での処方について
後発医薬品があるお薬については、患者様へご説明の上、商品名ではなく一般名(有効成分の名称)で処方する場合がございます。
・医療情報の活用について
当院は質の高い診療を実施するため、オンライン資格確認や電子処方箋のデータ等から取得する情報を活用して診療をおこなっています。

ご予約について
Web予約(初診)

Web予約
(初診のみ)

LINEで相談

LINEで
相談

アンカー