VASERリンパ浮腫減量手術 VASER(ベイザー)波による超音波でリンパ管や血管、神経などの損傷が最小限で済み、リンパ浮腫組織を除去することができます。特に線維化の強い重症なリンパ浮腫に対して有効です。リンパ管静脈吻合術を受けても効果が乏しい方に有効です。減量手術後も再発の可能性があるため、弾性ストッキングの着用が必要です。 手術方法 局所麻酔液と血管収縮剤を混合した麻酔液(Tumescent液)をリンパ浮腫組織に注入します。 VASER波によって線維化し、硬くなったリンパ浮腫組織を均一に乳化します。 リンパ浮腫専用の極細減量管を用いて減量します。 手術後 術直後からリンパ浮腫専用の弾性ストッキングによる適切な圧迫を行います。その後は徒歩での帰宅が可能です。 リンパ浮腫層の厚みや硬さ、範囲に応じて特殊な超音波VASERプローブを使い分けます 直径 2.2mm~4.5mm最大で36,000回/秒の高周波を発生先端は丸くなっており、組織を障害しにくい工夫がされています先端周囲のリングの数により超音波の出力を分散させて均一に照射します 従来法との違い 減量が1.5〜2倍と多く取ることができます。出血量を1/3〜1/5と大幅に減らすことができます。組織障害が少ないため痛みが減ります。 有効性 浮腫肢の容積を直接的に減少することが可能線維化による癒着により浮腫液の貯留空間を減じることが可能筋膜下のリンパ輸送能が温存される リンパシンチグラフィーでリンパ輸送能が障害されていないことを確認(H.Brorsonら 1998、 S.Mushrefら 2003)表在性リンパ輸送能が改善される治癒過程によりリンパ管や毛細血管の新生を促す(Rohrich R.Jら 1998) リンパ浮腫と吸引術の歴史 1970年代 Y-G.Illouz、P.Fournierらカニューレによる脂肪吸引法が考案され世界中に普及1989年 O’BRIEN初めてリンパ浮腫に脂肪吸引を応用1990年 J.Klein脂肪吸引専用のwet method式麻酔としてTumescent法を発表1993年 H.Brorsonらリンパ浮腫に脂肪吸引を応用し多くの論文を発表2013年 佐野VASERを用いたリンパ浮腫減量手術を開始し、学会発表を続けている 学会発表 日本形成外科総会・学術集会 第57回日本形成外科総会・学術集会で「体内式超音波を用いた脂肪吸引術を施行し下肢リンパ浮腫を治療し得た1例」として発表しました。 日本リンパ学会総会 第39回日本リンパ学会総会で「リンパ浮腫減量手術に対する私の取り組み」として発表しました。 日本医療リンパドレナージ協会 日本医療リンパドレナージ協会による第11回学術大会で「日帰りでリンパ浮腫減量手術を可能にする私の取り組み」として発表しました。 治療内容トップ [elementor-template id="4524"]