足が「かゆい」のを自分でなおす方法は?

足が「かゆい」季節がやってきました。保湿剤などクリームを塗っているのにカサカサと粉を拭いたようになってしまうのは何故でしょうか?

きちんと薬も塗っているのに、皮膚科にも通っているのに。

痒いところが段々と茶色くなってきて、毎年同じところが繰り返し痒くなる。徐々にその範囲が広がってきている。

不思議に思われると思います。何故治らないのか?そして、いろいろな薬を試したり、病院を変えてみたり。

キリがありません。

足の皮膚、特にふくらはぎがかゆくなってしまうのは主に2つ原因があります。

  1. 油の不足
  2. 血流の低下

 

1.油の不足
皮膚の表面は油でおおわれています。しかし、この脂が減ってしまうと皮膚の細胞から刺激され、かゆみが出てきてしまいます。

油が減ってしまう原因は何でしょうか?

それは「石鹸」です。

ふくらはぎやスネは石鹸をつけたスポンジで洗いやすく、洗うときもゴシゴシするとその瞬間はかゆみが軽減されるので、皮膚表面の油が極端に減ってしまうのです。

石鹸をつけて洗わないとキレイになった感じがしないし、気持ち悪いとおっしゃる方がとても多いのですが、かゆみを鎮め、粉を拭くこともなくなります。

具体的には「お湯をかけながら、手でなでるようにするだけ」です。これで必要以上の油がなくなってしまうことを避けられます。皮膚も薄くなりません。

ついつい洗いすぎてしまっている方がどんなに多いことか。2週間やってもらえるだけで、その違いがわかるようになってきますよ。試してみてください。

 

2.血流の低下
足首に近いスネの部分は解剖学的にただでさえ元々血流の悪い場所なのです。なので、小さい傷や皮膚のトラブルが生じた場合になおる速度が一番遅い場所でもあるのです。ここに下肢静脈瘤があったりすると、血流はさらに低下することになります。血管がふくらはぎに浮いている場合は見つけるのが簡単ですが、浮腫んでいて血管が浮いているように見えない場合も多いので、自分では何が原因かわからないことが多いのです。

ではどうしたら自分で血流を増やすことができるのか?
一番簡単なのは、ストッキングを履いてもらうことです。ストッキングといっても着圧の強い「弾性ストッキング」とよばれるもので、ドラッグストアや薬局、スポーツ用品店で売られています。これらは種類や圧力が様々ですが、医療品でないのでものすごく強い圧力のあるものは販売できません。圧力の強いものは薬の処方と同じで、診察のあとでないと処方することができないのです。

まずハードルの低い着圧ソックスを購入してもらい、日中履きながらできるだけ歩いたり立ったりして動くような生活をしてもらえれば血流が上がっていきます。徐々にかゆみがおさまり、皮膚の色がよくなってくることでしょう。

 

これら、2つのことを実践してもらうだけで、足のかゆみから解放される可能性が高まります。
もちろん、原因が下肢静脈瘤にある場合は根本的な治療をするだけでも、かゆみがほとんどなくなり、かき壊すことはなくなります。

かゆみの原因が下肢静脈瘤だとしても、超音波の診察で簡単に分かります。
静岡静脈瘤クリニックでは、「無料 静脈瘤チェック」という無料で下肢静脈瘤があるかどうかを確認することができます。費用は一切かかりませんので、ちょっと気になるけど病院に行くほどではないと思われている方にはいい機会ではないかと思います。

土曜日も不定期ではありますが行っております。
ご予約は下のバナーをタップしてください。
お待ちしております。

できものコラム 粉瘤(ふんりゅう)を自分で治すことはできるのか?

できもの治療(特に粉瘤)を行なっていますが、近隣の施設では手術をしてくれないという声をよく聞きます。

自分で粉瘤を治す方法はないのでしょうか?手術はできればしたくないし、傷も目立たないほうがいいですよね。

自分で粉瘤を治すとしたら、できるだけ風船のような内側にある「膜」を取る必要があります。

赤く腫れてきて膿が出そうになって痛くてしょうがないというときに、応急処置として、局所麻酔の注射をしてからメスで切開して内側の膿を押し出します。局所麻酔しているのに、していないかのような痛さです。自分が経験しているので、これだけは2度とやりたくないと思うような痛みでした(僕は痛みに弱いかもしれませんが)。

そのときに一緒に内側の「膜」を取ることは手技としては可能ですが、激痛のなか痛みに耐えながらその「膜」をゴリゴリと削り取ることを想像するだけで、僕はその痛みで倒れてしまうかもしれません。痛みには個人差があるので一概には言えませんが、自分が経験した辛さを患者さんに経験してもらうのはどんなものか…。と思ってしまうため、現実的には「膜」まで自分で取ることはできません。

粉瘤治療の難しいところは、「症状が出てから、検索をして、病名を知り、どこに行けばいいか調べる」ために、来院されたときには炎症がひどく真っ赤に腫れていて、応急処置しかできないことが多いということです。

通常の手術(摘出)をするためには炎症が落ち着いてから3〜6ヶ月くらい待ってもらう必要があります。その間には痛みもなくなり、症状が消えてしまうため、「まぁ、いっか」となり治療をするのにちょうどいい時期を逃してしまいます。まさに喉元過ぎればなんとやら…。

そうこうしている間に、また赤く腫れてきて痛くなって膿が…ということを繰り返すため、どんどん大きくなって行くことが多いので、それに伴って治療する際の傷跡も大きくならざるを得ません。当院でもあまりに大きいものはお断りすることがあります。これは悪性の可能性が出てくるため、クリニックでの治療レベルを超えてしまいます。

できるだけ、早い時期に、何も症状がなく、ころっとしている。

そんなときに診察に来てもらえると一番早く治療することができます。

下手に自分で治そうとせず、それが本当に粉瘤であるのかを超音波と医師の目で調べてもらう方が早道かもしれません。

どうぞ誰が書いたか分からないコピペされた記事やブログをそのまま鵜呑みにされませんように、ご注意ください。よろしくお願いします。