下肢静脈瘤を自分で治すには? その6 運動について

前回はマッサージ機と下肢静脈瘤のお話を致しました。心地の良い振動がリンパ液の流れを改善し、むくみの解消に繋がって行きます。

  1. 自分で治す=薬
  2. 自分で治す=サプリメント
  3. 自分で治す=マッサージ
  4. 自分で治す=ツボ
  5. 自分で治す=マッサージ機
  6. 自分で治す=運動
  7. 自分で治す=靴下
  8. 自分で治す=ストッキング

今回は

6.自分で治す=運動

についてお話しします。

下肢静脈瘤を運動でなおすとはどういうことなのか?
下肢静脈瘤の症状にどんなものがあるのかを知ることから始まります。

運動で改善が見込める症状としては、「むくみ」、「重い」、「だるい」の3つです。
血管がボコボコと糸ミミズのように浮いていないタイプの静脈瘤です。表面からは僅かに血管が浮いている程度になりますので、気がつかないことも多いのです。

実際に超音波検査をしてみないと分からないことも多い(むしろ見た目はあまり当てにならないことがよくあります)ため、超音波検査をしながらお悩みを聞いています。

さて、ではどんな運動がいいのでしょう?

外に出るのもおっくうだし、梅雨で気分も塞ぎ込んでしまう…。

家の中でもできるものがあります。

それは「カカトの上げ下げ」です。

一番有名なのは「貧乏ゆすり」です。しかし、貧乏ゆすりでは十分ではありません。

貧乏ゆすりで1番の問題点は座っている姿勢だということです。立ったままでは貧乏ゆすりをすることはできません。

逆に貧乏ゆすりをしてしまうときは、足が立って歩いて欲しいと欲しているサインだと思っていただければと思います。

カカトの上げ下げをするときには、必ず立ってください。

これは全体重を足にかけて、ふくらはぎの筋肉を動かすためです。体重がかかっていない座った姿勢では筋肉は柔らかいままですが、筋肉が動いている立っている姿勢では硬くなります。

ふくらはぎの筋肉をいかに動かすか、そして増やすか。それが一番大事です。

このときにふくらはぎの筋肉が最大限伸び縮みできるようになるのが、「青竹踏み」と「階段の上り」です。

青竹踏みを土踏まずで行うと、ふくらはぎの筋肉は伸びることが十分にできません。しかし、足の指の付け根あたりで乗ると十分にふくらはぎの筋肉を伸ばすことができます。アキレス腱が伸びるイメージです。

階段についても同じです。できるだけ足の指の付け根で着地するように階段を登ってみてください。
今までとふくらはぎの張った感じが違うことがすぐにわかると思います。

まずは3分間。ゆっくりでいいので、午前中にやってみてください。
その日の「むくみ」、「重い」、「だるい」が変わってきます。

 

そして、さらに効果的にするためにはどうするかを次回お話しいたします。

 

これらは普段の外来で患者さんにお話ししていることをまとめています。

まずは自分が下肢静脈瘤なのかどうかを知ることから初めてみませんか?

静岡静脈瘤クリニックでは無料検査を行なっています。

6月26日の土曜日はあと数席しか枠がありませんが、7月31日の土曜日も開催予定です。

もちろん平日も実施していますので、ネットでのご予約かお電話でお問い合わせください。

今日の患者さんもおっしゃっていましたが、「たいして、足の血管が出てるわけじゃないから行くのをためらってました。今日は意を決してきました」とポロッとこぼされます。そのような方はとても多いため、無料検査を実施しています。

どうぞ怖がらずに、気軽にいらして頂けると幸いです。

足血管 糸ミミズ→それ、下肢静脈瘤かもしれません

下肢静脈瘤の症状について、皆さんがどのような表現をされるのかをまとめてみました。

「足の血管が糸ミミズみたいになって浮いてきた」

「足が腫れて、痛みや赤みがある」

「むくみが左側だけ出ることがある」

「すね(脛)がかゆ(痒)い」

と言った表現をされることが多い傾向にあります。

このままではどこにかかったらいいか分かりません。

皮膚科、整形外科、内科もしくは外科なのか…。

足の血管が糸ミミズのように浮いていて、見せやすい場合はまだ診察のついでに聞く事ができるかもしれません。

 

下肢静脈瘤という病名を最初からご存知の方は少ないのですが、
これらの症状を入力すると、下肢静脈瘤と表示されます。

そして、何とかして自分で治す方法はないのだろうか?と情報を検索されます。

なかなか治らないため、下肢静脈瘤を自分で治す方法には限界があるのでは?
と感じられることが多い傾向にありました。

このブログでも下肢静脈瘤を自分で治す方法について取り上げています。

下肢静脈瘤を自分で治すには?

 

外来の診察の際に、いつもお話をしながら静脈瘤という言葉を知ったきっかけについて
お聞きしています。

どのくらい前から、どのような症状があったのかはもちろんですが、
その方がどのようなことで長年悩み、どうして診察をしてもらうまでに時間がかかってしまったのかを知ることができるようになり、そんなに悩んでいたんだ…と共感することができるようになりました。

最近の傾向として、

下肢静脈瘤という血管の病気が血栓を作って頭に飛んだりするのでは?とか、

コロナワクチンの副作用で血栓ができやすいから不安…だったりで、

何だか怖い印象を持たれることが最近増えてきましたが、死ぬことはない病気ですので、安心して下さい。

血栓は下肢静脈瘤によって生じることはありますが、血栓ができたからといって全て重症なのかというとそんなことはありません。できる場所や大きさなどによって異なります。もちろんどのくらいの症状が出ているかも重要な指標になります。

もし、足の血栓が心配だという場合は超音波検査で診察することができます。
悩んでいるといつまでも、頭の片隅に不安が居座ってしまうため、心の健康を害してしまいます。

今は少しでも、心にかかる負担や負の情報を減らすことが先決です。心の健康を害すると、身体に必ずサインが出ます。

特にふくらはぎは身体の中で一番血流が悪くなりやすい場所であるため、一番弱い部分でもあると言えるかもしれません。つまり、今までの蓄積がふくらはぎに出やすいとも言えます。

毎日ふくらはぎに触れて診察をしていると、その方がどのような仕事をしていて、どんな食事をとり、タバコを吸っているかがわかるようになってきます。不思議に思われることも多いのですが、足に書いてあるように感じます。

ふと、足の悩み相談だと思っていたら、心のお悩み相談に変わってしまうこともよくあります。

自分の専門がどうであるとか、もはや関係なくなっていきます。

足を診察してはいますが、足を通じてその人を診ている不思議な感覚になります。

おしゃべりは少ない方がいいのかもしれませんが、それでは患者さんも僕も面白くないので、笑顔のある外来を心がけています。初めてのクリニックや病院は皆さん緊張されますので。

「病院に来て、こんなに笑ったことはありません」

と言われると、ああ、よかったなあ…と心がポカポカと暖かくなります。

そんな外来ですが、もしよろしければいらして下さい。

お待ちしています。
無料で静脈瘤の検査もできます。
行ってみたいけど、何だか怖い…そんな方もお気軽に。
静岡静脈瘤クリニック

佐野 成一

下肢静脈瘤を自分で治すには? その5 マッサージ機について

今回で5回目になりました。下肢静脈瘤を自分で治す方法ですが、その限界とどのような症状なら治すことができるのか少しずつわかってきたのではないでしょうか?

これまで、薬やサプリメント、マッサージ、ツボについてお話ししてきました。一度マッサージについてお話ししているので同じような内容かな?と思われるかもしれませんが、そうではありません。

  1. 自分で治す=薬
  2. 自分で治す=サプリメント
  3. 自分で治す=マッサージ
  4. 自分で治す=ツボ
  5. 自分で治す=マッサージ機
  6. 自分で治す=運動
  7. 自分で治す=靴下
  8. 自分で治す=ストッキング

今回は

5.自分で治す=マッサージ機

についてお話しします。

人間の手で行うマッサージと比べて、マッサージ機しかできないことが一つあります。

それは「こまかく振動させる」ことです。

これはリンパ浮腫という特殊な病気のときに行われるリンパドレナージュをする前処置として用いられることがあります。

つまり、リンパ浮腫という言葉からもわかるように、下肢静脈瘤の症状の一つとして「むくみ(浮腫)」がありますが、今回はそのむくみを自分で治すことができます。

体重計のような板に乗るタイプのものから、押し当てるマッサージ機まで色々なタイプがありますね。

中にはHypervolt Vibration Massage Device (https://hyperice.com/hypervolt-bluetooth

というものもありますが、まずは近所でネットで売っているお手頃なもので構いません。

大事なことは「ゆらす」ことです。

これは皮膚を揺らすことで、皮膚とリンパ管や細かい静脈に繋がっているスジに働きかけて、結果的にリンパ管や静脈の流れを助けます。操り人形のようなイメージでしょうか。操るところが皮ふで、人形の部分がリンパ管や静脈となります。

血流が良くなる前に行うとより効果的です。つまり、入浴前ですね。

10分から15分ほど振動を加えた後に、いつも通り入浴してみてください。

その後の足の浮腫や重だるさは格段によくなっているはずです。

血管が浮いているような下肢静脈瘤でも、足が少し軽く感じるはずです。

血管が浮いていなくても、下肢静脈瘤の場合がありますが、その場合の方が効果が高くなります。

 

下肢静脈瘤がどの程度のものなのかは超音波(エコー)検査で簡単に知ることができます。

静岡静脈瘤クリニックでは、保険診察の他に、無料検査を行っています。

「血管がボコボコ浮いて気になるけど、病院に行くのはちょっと怖いし、そこまでじゃない。」

「血管はそこまで浮いてないから、この程度で病院やクリニックに言ったら怒られるんじゃないだろうか?」

「下肢静脈瘤って血栓ができやすいと聞いたから、ちょっと心配…。コロナのワクチンもどうしよう?」

といった皆さんの相談に気軽にお答えするのが、無料検査(無料相談)です。

もしよろしければいらしてください。

お待ちしています。