お悩み相談集

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TROUBLE

2021.02.03

スネがかゆい、茶色い。どこに行けば?

「スネがかゆい、茶色くなってきた、なかなかなおらない。心配になってきた」

そういうときはかゆみ止めの薬を塗ったり、皮膚科に行ったりすると思います。

冬になるとスネの内側のいつも同じところがかゆくなる。ちょっと茶色いところが段々と大きくなってくる。かゆみ止め塗ってるのに、よくなるのはその時だけ…。

そんなことがよくあるのではないでしょうか?

かゆみ止めを塗ってもなおらない場合、このように考えてもらえるといいなと思います。

  1. かゆみ止めが効かない
  2. かゆみ止めが弱い
  3. 皮膚にそもそも問題がある
  4. 根本的な問題があり、それが皮膚に出ている

 

1のかゆみ止めが効かないというのは、「かゆみ止めの種類が間違っているのか」、「塗り方が間違っているのか」、「そもそもかゆみ止めを使ってもなおらないものなのか」のどれかです。

「かゆみ止めの種類が間違っているのか」についてはステロイドを使うのかそれ以外のものを使うのかに大きく分けられます。ステロイドが怖いからというイメージだけでステロイド以外のものを使っていてもよくなることはなく、かえって長引いて悪くしてしまうこともよくあります。ステロイドの入っていないものや弱いステロイドのものを長期間に渡って塗っている方が治りも悪いし、いいことはないんじゃないかと思っています。これは診察のスタイルにもよるので、弱いステロイドをずっと使いたがる医師もおられます、難しいところですが。

「塗り方が間違っているのか」については、1日2回塗ることが必要なのに、時間がなくて、量を少し多めにして1日1回塗っているなどの問題があります。薬には「効いている時間」というものが存在します。これは封を切るとどんどんと短くなってきますので、3ヶ月以上過ぎたものはほぼ効果が半減していると思っていただいた方がいいかと思います。

効いている時間は薬の種類にもよりますが、6〜12時間です。それを過ぎてしまうとすぐにかゆみが勝ってしまうので、手でかいてしまったりすると、状況は少し治ってきた状態を破壊してさらにマイナスの状態になってしまいます。

「そもそもかゆみ止めを使ってもなおらないものなのか」というのは、皮膚の状態が感染していてジュクジュクしていたり、汁がたくさん出ているような状況です。こう言った場合はかなり重症化していることが多いので、早めに自己判断での薬を塗ることをやめてください。汁を吸ってくれる薬を使ったり、圧迫が必要だったり、組織の状態を調べたりする必要もあるので医師に相談した方がいい状態です。

 

2のかゆみ止めが弱いというのは、正確にはステロイドを使用している場合です。ステロイドも弱いものからとても強いものまで細かく分かれています。怖いからといって弱いものを漫然と長期間使っていることほど、よくありません。ある程度強いものを短期間に塗ることで早期に治療することも十分可能だからです。これも医師の判断でないと難しく、皮膚科の知識を要します。

 

3の皮膚にそもそも問題がある、についてはかゆみ止めはあくまでその場限りのものであって、根本的な治療にはなり得ないということです。皮膚の状態がどのようなものなのか、診断する必要があります。組織を顕微鏡で見たりすることもよくあります。場合によっては皮膚を少し取る必要もあります。

 

4の根本的な問題があり、それが皮膚に出ている、というのはどうして皮膚にそのようなものが出ているのか?その原因は皮膚ではなく、他が原因ということです。これが血流障害によって引き起こされているものだったり、リンパの流れが悪くて起こっていたり、お腹の中に何か問題があったり、薬の副作用だったり、何かのアレルギーだったりします。

一つ一つ考えられる原因を除いていけばいいのですが、下肢静脈瘤はその存在感の低さから、かゆみなどの原因と考えられることが低く、見逃されやすいのです。

「まさか静脈瘤がかゆみや茶色くなった皮膚と関係しているとは思わない」

「もし関係していたとしても、静脈瘤の治療なんて、もっとひどくなってからやるものだ」

「少し血管が浮いてるくらいで、血管を引き抜く手術なんて患者さんにどう言えば納得してもらえるのか?」

などという考えが出てきてしまいます。

確かに、もっとひどくなってからでも遅くはありませんし、血管を引き抜く手術も今もやられている治療の一つではあります。

しかし、大事なことは下肢静脈瘤の治療はカテーテル治療が主体なので、血管を引き抜く手術を最初から行うことは少なくなっています。それゆえ、入院する必要もなく患者さんへの負担も「歯を抜くのと同じくらい、もしくはそれ以上に少ない」です。

かゆくてしょうがないから、下肢静脈瘤の治療をしようかな。

そのくらいの気持ちで十分なものなのですが、どうしても手術となると怖いイメージだったり、医師にカテーテルで下肢静脈瘤は治療可能だという知識がないと、「年だからやめておいたら?」「ストッキング履くしかないねえ」などといった言葉が全てかのように思ってしまいます。

少し前だったら、それは正しい答えだったでしょう。しかし、今はカテーテル治療は保険が適応となり、自費で何十万円というものではなくなっているのです。

今日は手術をする前の患者さんの足をみながら、そんなことを思っていました。

スネがかゆかったり、茶色かったりしたらどうぞお気軽にご相談ください。

無料で静脈瘤チェックも行っているので、「たいしたことないんだけど…」という方も大歓迎です(土曜日も不定期ですが、月に一度程度開催しています。詳しくはホームページを)。

どうぞ気軽にいらしてください。

 

静岡静脈瘤クリニック
院長  佐野 成一

お電話はこちら 054-275-0770

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