院長コラム

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2021.12.15

できものコラム 粉瘤(ふんりゅう)を自分で治すことはできるのか?

できもの治療(特に粉瘤)を行なっていますが、近隣の施設では手術をしてくれないという声をよく聞きます。

自分で粉瘤を治す方法はないのでしょうか?手術はできればしたくないし、傷も目立たないほうがいいですよね。

自分で粉瘤を治すとしたら、できるだけ風船のような内側にある「膜」を取る必要があります。

赤く腫れてきて膿が出そうになって痛くてしょうがないというときに、応急処置として、局所麻酔の注射をしてからメスで切開して内側の膿を押し出します。局所麻酔しているのに、していないかのような痛さです。自分が経験しているので、これだけは2度とやりたくないと思うような痛みでした(僕は痛みに弱いかもしれませんが)。

そのときに一緒に内側の「膜」を取ることは手技としては可能ですが、激痛のなか痛みに耐えながらその「膜」をゴリゴリと削り取ることを想像するだけで、僕はその痛みで倒れてしまうかもしれません。痛みには個人差があるので一概には言えませんが、自分が経験した辛さを患者さんに経験してもらうのはどんなものか…。と思ってしまうため、現実的には「膜」まで自分で取ることはできません。

粉瘤治療の難しいところは、「症状が出てから、検索をして、病名を知り、どこに行けばいいか調べる」ために、来院されたときには炎症がひどく真っ赤に腫れていて、応急処置しかできないことが多いということです。

通常の手術(摘出)をするためには炎症が落ち着いてから3〜6ヶ月くらい待ってもらう必要があります。その間には痛みもなくなり、症状が消えてしまうため、「まぁ、いっか」となり治療をするのにちょうどいい時期を逃してしまいます。まさに喉元過ぎればなんとやら…。

そうこうしている間に、また赤く腫れてきて痛くなって膿が…ということを繰り返すため、どんどん大きくなって行くことが多いので、それに伴って治療する際の傷跡も大きくならざるを得ません。当院でもあまりに大きいものはお断りすることがあります。これは悪性の可能性が出てくるため、クリニックでの治療レベルを超えてしまいます。

できるだけ、早い時期に、何も症状がなく、ころっとしている。

そんなときに診察に来てもらえると一番早く治療することができます。

下手に自分で治そうとせず、それが本当に粉瘤であるのかを超音波と医師の目で調べてもらう方が早道かもしれません。

どうぞ誰が書いたか分からないコピペされた記事やブログをそのまま鵜呑みにされませんように、ご注意ください。よろしくお願いします。

 

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